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2014 年度 実施状況報告書

自閉症スペクトラム障害児における不器用と自閉症特性の関連についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 26780514
研究機関千葉大学

研究代表者

平田 正吾  千葉大学, 教育学部, 日本学術振興会特別研究員(PD) (10721772)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード自閉症スペクトラム障害 / 不器用 / 自閉症特性
研究実績の概要

本年度は、これまで実施してきたMABC2による自閉症スペクトラム障害(ASD)児の運動機能の評価を継続しつつ、その成績の個人差に関わる要因を探索した。MABC2とは、国際的に使用されている運動アセスメントである。その結果、主に以下のようなことが明らかとなった。1)ASD児におけるMABC2得点の個人差は身体部位のメンタルローテーション能力と関連している。この結果は、運動スキル障害を特徴とする発達性協調運動障害(DCD)児でも報告されており、ASD児の不器用に関してもDCD児と同様の要因が関与している可能性が示唆される。
2)3年間に渡る年齢縦断的測定の結果を分析したところ、一部のASD児ではMABC2の低成績が改善する傾向にあった。MABC2の成績が上昇する者達は、初回の測定で成績が特に低い者達であることから、ASD児におけるMABC2の低成績の関連要因として、新奇の運動課題に対する適応の問題が考えられる可能性を指摘した。
現在、1)や2)で推定されたMABC2の低成績の関連要因と、自閉症特性の関連要因について検討している。また、特に重篤な運動スキル障害を示すASD児のMABC2遂行様相の調査を現在、準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ASD児における不器用の特性解明に寄与すると思われる知見をいくつか得ることができたと共に、次年度に検討すべき課題もいくつか見出すことができたため。

今後の研究の推進方策

ASD児における運動課題の遂行様相を高速度カメラを用いて運動学的に解析することで、その特性をより明確にすると共に、社会性障害の評価も併せて行い、両者の関連について検討していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Relationship Between Motor Skill Impairments and Motor Imagery Ability in Children with Autism Spectrum Disorders: A Pilot Study Using the Hand Rotation Task2015

    • 著者名/発表者名
      Shogo Hirata, Okuzumi Hideyuki, Yoshio Kitajima, Tomio Hosobuchi, Akio Nakai, Mitsuru Kokubun
    • 雑誌名

      Psychology

      巻: 6 ページ: In Press

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 自閉症スペクトラム障害児における姿勢制御についての研究動向2015

    • 著者名/発表者名
      粟田晏代, 平田正吾, 奥住秀之, 国分充
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要総合教育科学系

      巻: 66 ページ: 203-212

  • [学会発表] 自閉症スペクトラム障害児におけるMABC2の年齢縦断的変化2014

    • 著者名/発表者名
      平田正吾
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第52回大会
    • 発表場所
      高知大学(高知県高知市曙町)
    • 年月日
      2014-09-20 – 2014-09-22

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公開日: 2016-06-01  

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