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2016 年度 実績報告書

通常学級に在籍する児童の聞き障害の評価―テクノロジーを用いた聞きやすさの調整―

研究課題

研究課題/領域番号 26780515
研究機関東京大学

研究代表者

平林 ルミ  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (30726203)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード聞き障害 / APD
研究実績の概要

小学校の通常学級には学習に特異的な困難さのある児童が4.5%存在する。申請者は,読み書きに困難さのある児童生徒の中にはしばしば聴力には問題がないにもかかわらず雑音下での聞き取りに困難があり、それがボトルネックとなって読み書きの習得を阻害している事例を経験している。本研究ではこういった事例を“聞き障害”とする。この聞き障害児童生徒への適切な支援の第一歩として、通常学級に在籍する聞き障害児童の実態を把握することを目的に,研究を行った。
小学校1年生から6年生の児童を対象に自身の聞きとりやすさに関する質問紙調査(聞き障害チェックリスト)と読み書きの流暢性に関する調査を実施し,聞こえの困難さと読み書きの困難さの関連を検討した。その結果,聞きとりやすさの認識は個人間でのばらつきが大きく,質問紙でその困難を捉えることが難しいことが明らかとなった。この結果は,International Congress of Psychology 2016においてポスター発表を行った。
また,聴覚過敏およびスピーチへの選択的注意の分配が難しい大学生に対して,アクティブノイズコントロール(ANC)技術としてのノイズキャンセリングヘッドフォンの適応およびFM補聴器の適用を2週間行い,その効果をモニタリングした。大学という多くの教員が関わる状況においてANC技術とFM補聴器に関する共通理解を得ることが必要であるなど,導入のためにはいくつかのステップが必要なことが明らかとなった。効果としては,授業に参加しやすくなったとの主観的効果やノートテイクの量が増えるといった定量的な効果が得られた。この結果は,日本騒音制御工学会春季研究発表会で報告し,騒音制御40(6)にまとめている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 発達障害のある児童・生徒を対象としたアクティブノイズコントロール(ANC技術)の適用事例2016

    • 著者名/発表者名
      平林ルミ・渡邉祐子
    • 雑誌名

      騒音制御

      巻: 40(6) ページ: 312-315

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] The occurrence of specific hearing difficulties and that of coexistence with specific learning difficulties in the regular classroom in Japan2016

    • 著者名/発表者名
      Rumi Hirabayashi
    • 学会等名
      the 31st International Congress of Psychology
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2016-07-24 – 2016-07-29
    • 国際学会
  • [学会発表] 発達障害のある児童・生徒を対象としたアクティブノイズコントロール(ANC技術)の適用事例2016

    • 著者名/発表者名
      平林ルミ・渡邉祐子
    • 学会等名
      日本騒音制御工学会春季研究発表会
    • 発表場所
      東京大学(東京都)
    • 年月日
      2016-04-21 – 2016-04-21

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公開日: 2018-01-16  

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