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2014 年度 実施状況報告書

算数基礎学力のアセスメントと指導モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 26780517
研究機関大阪教育大学

研究代表者

野田 航  大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (70611440)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードカリキュラムに基づく測定 / スクリーニング / 学習障害 / Response to Intervention
研究実績の概要

平成26年度は,算数分野の基礎的学業スキルを測定するためのアセスメントツールとして,Curriculum-based measurement (CBM) を開発し,その信頼性・妥当性を検証すること,およびリスク児のスクリーニングのための算数CBMの基準得点の算出を目標として研究を進めてきた。
当初の予定通り,欧米で既に開発されてるCBMについて,書籍や学術論文,インターネット上のシステム(easyCBM,DIBELS DATA SYSTEMなど)から情報を収集した。特に,スクリーニングツールとして使用される算数CBMの具体的な課題内容,課題配置,採点方法などを整理した。その結果,算数CBMの課題として妥当な課題は,大小比較課題,数字欠落課題,計算課題が適当であると考えられた。また,課題配置については,完全なランダム配置ではなく,階層化された(stratified)配置の方が,反復測定を基本とするCBM課題としては信頼性が高いことが示唆された。採点方法としては,日本においては計算課題の「正答数」が指標として用いられることが多いが,欧米のCBMと同様のdigitを基本とする採点方法を用いた指標の方が信頼性のあるデータとなることが示唆された。
算数CBMの信頼性・妥当性の検証については,研究代表者の所属変更に伴う研究実施校との連携の遅れのため,本年度中にデータ収集はできなかった。しかし,次年度の実施についての打ち合わせを済ませ,実施準備を進めた。
また,アセスメントの結果,リスクがあると判断された児童に対する指導法を開発するための個別指導研究を実施した。学習困難のある自閉症スペクトラム障害のある小学2年生の女児を対象に,計算の流暢生を向上させるための指導を実施し,その効果を検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の所属変更に伴う研究実施校との連絡調整の遅れのため,アセスメントツールの作成そのものは計画通りに進んだが,作成したツールを用いたデータ収集の実施をすることができなかった。しかし,次年度の実施についての打ち合わせを済ませ,実施準備を進めている。

今後の研究の推進方策

平成26年度は,研究実施校との連絡調整に遅れが出た関係でデータ収集ができなかった。しかし,申請書に記載されている研究実施校との連絡調整は完了し,次年度でのデータ収集の見込みができている。また,追加で小学校2校が研究協力を了承した段階であり,次年度中にはデータ収集を実施していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

申請者の所属が変更になったことに伴い,申請時に研究協力を予定していた学校との連絡調整が遅れてしまった。結果として,当該年度に研究データ収集を実施することができなかった。そのため,研究データ収集に使用する予定であった金額およびデータ入力や分析の依頼で支払う予定であった謝金を使用することができなかった。しかし,当初2年目以降に実施を予定していた研究の一部は実行することができた。

次年度使用額の使用計画

申請時に研究協力を予定していた学校との連絡調整が済み,次年度にはデータ収集が実行可能となった。そのため,当該年度に使用できなかった金額は次年度に使用する。また,申請時に研究協力依頼を予定していた学校に加えて,新たに2校において研究協力の了解を得ることができたため,その分のデータ収集(印刷代,郵送代)とデータ入力や分析(謝金)を使用していく計画である。さらに,当初の計画どおりに資料収集および成果発表のための学会参加等の旅費を使用していく予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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