研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉スペクトラム症(ASD)児者が睡眠に関連した困難を持ちやすいことは良く知られているが(Richdale, 1999),その一方で改善介入に関する研究不足が指摘されている(Weaver, 2015)。本研究は,事例検討を重ねることで,ASD児一人ひとりとその家庭の実態に即した複数の手法を組合わせて個別支援を行うことにより良い介入効果が期待できることを示唆した。これは最近のメタ分析(Cuomo et al., 2017)を支持する結果といえる。特に,対象児の強みに着目する支援によって,本人や家族の負担の軽減とともに,長期的な視点を持った生活リズム改善のPDCAサイクル構築が期待される。
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