研究成果の概要 |
本研究では、界面を用いてマクロな力学刺激と1分子の構造変化の関係を定量化し、その知見を用いて、力学刺激による単分子のキラリティー制御を行うことを目的とした。まず、気-水界面に1,1'-ビ-2-ナフトール(BINOL)誘導体の単分子膜(Langmuir膜)を形成させ、単分子膜の圧縮により分子内の二面角が閉じ、CDスペクトルが変化することを確認した。圧力と分子の占有面積のプロット(π-A曲線)から、開閉に要するエネルギーを見積もり定式化を行い、シミュレーションによる理論的裏付けも得た。開閉は圧縮・拡張により可逆的に制御できることが分かった。前進的な研究としてDNAナノ構造体のLB膜にも取り組んだ。
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