研究課題
本申請課題の目的は分子間相互作用を介した分子集積化により、大気下で駆動できる高性能単層カーボンナノチューブ材料を得るとともに、その学理構築に貢献することである。とくにフレキシブル熱電変換材料としてカーボンナノチューブの利用が検討され、その学理体系ならびに制御方法の開拓が待たれていた。平成26~28年度の間の代表的な成果として以下が挙げられる。1.超分子ドーパントを用い、大気下、高温下で使用可能なn型カーボンナノチューブを初めて実証した(Adv. Funct. Mater. (2016))。またその方法論が種々のナノ材料に展開できることを見出した(Synth. Met. (2017))。/2.高分子電解質に高分散させた単層カーボンナノチューブ材料から室温で単位温度あたり150マイクロボルトの熱電特性を見出した(RSC Avd. (2016))。/3.種々の分子集合系のうち、特定の分子間相互作用を利用したカーボンナノチューブ複合材料で熱電特性の改善を見出した(二次元遷移金属カルコゲニド/ChemPlusChem (2015); 錯体ナノワイヤー/Chem. Sci. (2015))。/4.化合物の内包に基づくドーピングの高効率化現象を見出した(Chem. Asian J. (2016))。/5.水溶性コロイド形成に基づき、分子集合体の吸着によるn型ドーピング法を開発した(Small (2017))。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
Synthetic Metals
巻: 225 ページ: 93-97
10.1016/j.synthmet.2016.11.012
Small
巻: 13 ページ: 1603420
10.1002/smll.201603420
Carbon
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10.1002/asia.201600810
Advanced Functional Materials
巻: 26 ページ: 3021-3028
10.1002/adfm.201600179