現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究では、材料作製、界面制御技術を駆使して、スピン流―電流変換現象及びスピン輸送過程を明らかにする。その結果に基づきスピン流トランジスタを実現することを目指す。初年度の計画は、逆スピンホール起電力測定システムの構築と界面制御によるスピン流輸送の効率化の二点であった。 実績概要に述べたように、以上二点の目標はほぼ達成した。スピン流の輸送に関する基礎研究に加え[JAP, 116 (2014) 153902]、スピン流の輸送に重要な界面効果について、多様な手法を駆使し、研究を行った。その結果、界面状態はスピン流の輸送に支配的な影響を与えることを確認した一方、界面改良により高効率化する方法を提案し、実現した[APL, 106 (2015) 082401, APL, 106 (2015) 052405, JPD, 48 (2015) 164013]。磁性体と非磁性体の界面で起きた新奇な現象を発見し、報告した[JAP, 104 (2015) 242406]。 その結果も論文として多く出版された。さらに、次年度の目標であった材料の開拓にも着手し、結果をまとめる段階の成果も多数あった。来年の目標の達成には良い基礎を造ることができた
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