溶液成長法と電子線描画技術を併用して基板に垂直配向した酸化亜鉛単結晶ナノロッドの配列構造を作製し、圧電素子への応用可能性を検討した。 圧電応答改善のため、単一ナノロッド自立構造の評価技術を独自開発し、酸化亜鉛ナノロッドに適用した結果、次の知見を得た。①ナノロッド内部の成長分域・キャリア濃度分布の観察評価から、ナノロッド側面近傍に高キャリア濃度領域が存在し、圧電電荷の取出効率が低い原因となる。②単一ナノロッドの曲げ強度評価から、成長直後のナノロッドでも4%の引張歪に耐え、ナノ弾性が圧電素子の出力向上に応用出来る。 更に、③側面成長の抑制、④金薄膜下部電極上への直接成長、による効率改善を図った。
|