本研究では超伝導RF電子銃のために透明超伝導体を基板としたフォトカソード開発を行った。申請者は27年度に高エネルギー加速器研究機構に異動した。再立上げの際にレーザー蒸着チャンバーを取り付けた。また、この機会に26年度の実験で明らかとなった細かな改善を行った。本装置では超伝導電子銃中に置かれる透明超伝導体フォトカソードのマルチアルカリの成膜と初期エミッタンスの温度依存性測定を目的としている。チャンバーの組み立ては完了しマルチアルカリの成膜実験を行った。現在のところ26年度に得られえた成果以上には至っていない。しかし、マルチアルカリ光電面の成膜には不純物が少ないことが重要であり、これまでのタングステンヒーターに比べて高い純度が得られるレーザー蒸着は有効であると考えている。
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