ストリッパーによるビームの荷電変換は、多くの大強度イオン加速器計画において必須過程で、その到達強度を決める重要な鍵である。近年理研RIビームファクトリーで実現されたHeガスストリッパーは、加速可能強度を上げる突破口となったが、ビームの巨大なエネルギー損失によるガスの昇温と密度減少の効果が更なる大強度化の原理的問題であった。本研究ではウランビーム通過時のHeガスの温度上昇を様々な条件下で観測し、計算との比較からその低い熱効率を示した。また、差動排気系を有する真空紫外光の分光装置の開発を行い、新しいエネルギーパスを探るためにウランビームの発光過程の観測を試みた。新しい差動排気技術も創成された。
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