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2015 年度 実績報告書

針葉樹型カーボンナノ構造体電子源を用いた高輝度白色X線源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26790075
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

加藤 英俊  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 分析計測標準研究部門, 研究員 (60583747)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードX線源 / 白色光源 / 高輝度 / カーボンナノ構造体電子源
研究実績の概要

X線源において小型化、高エネルギー化、高出力化、高輝度化、出力安定性の向上、X線の真空外への取り出し効率向上等は重要な項目であり、これらの向上によりCT装置や分析装置などの卓上化や測定時間の短縮、また新規光源としての装置開発が可能となる。本課題では、従来の金属ターゲットに対して輝度の向上が予想される透過型カーボンターゲットにより高輝度なX線が発生できることを実証するとともに、当研究グループにおいてこれまで使用してきた針葉樹型カーボンナノ構造体冷陰極電子源と組み合わせることによりX線スペクトルにコンタミネーション(不要な特性X線ピーク)がない高輝度な白色X線源の実現を目的として、X線源製作及びX線出射試験を行った。真空装置内に針葉樹型カーボンナノ構造体冷陰極電子源とカーボンターゲット(炭素板および導電性ダイヤモンド)、電流制御用引出電極を配置し、電子源とターゲット間に150kV以上の電圧印加が行えるように設計製作した。また、X線発生のため、高電圧(~150 kV)が1ミリ秒から数秒程度(低出力時は連続可)の範囲で出力制御が行える高電圧回路(コッククロフト回路)および駆動回路を製作した。X線を真空外へ取り出すため、X線窓(真空窓)にはベリリウムを用い、タングステン製コリメータにより不要な散乱X線成分の除去を行っている。製作したX線源から発生するX線強度をX線検出器(サーベイメータ、シリコンドリフト検出器、ゲルマニウム半導体検出器)を用いて測定した。この結果、管電圧上昇に伴い、白色X線強度(輝度)を向上させることに成功した。本成果による高輝度白色X線源は、その場でX線分析が従来よりも高精度でできるようになり、利用範囲拡大が望める。さらに、各種工業用X線源および装置への応用が期待できる。

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公開日: 2017-01-06  

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