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2014 年度 実施状況報告書

p進体上のユニタリ群の数論的因子

研究課題

研究課題/領域番号 26800022
研究機関大阪府立大学

研究代表者

宮内 通孝  大阪府立大学, 高等教育推進機構, 教育拠点形成教員 (70533644)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードL関数 / ε因子
研究実績の概要

今年度は、p進体上のU(2,1)のニューベクトルの代数的理論について、(1) 不分岐群に対する証明の改良、および、(2) 分岐群についての同様の理論の整備 について考察した。
(1) 不分岐 U(2,1) のニューベクトル理論は先行研究により解決しているが、不分岐の場合のみについて与えられている結果を使用するため、分岐する場合へそのまま適用できない。これを解決するために、不分岐 U(2,1) の場合の証明の簡略化を与えた。ニューベクトルの空間だけではなく、それよりレベルの 1 つ大きな空間を精査することにより、不分岐群についてしか得られていない Hecke 環同型や、中心指標の導手の条件によらない重複度 1 定理の証明を与えることに成功した。
(2) 上記結果を分岐 U(2,1) の場合に適用して、スーパーカスピダル表現についてはニューベクトルの代数的理論についての期待していた結果を得た。不分岐群の場合の再検討の結果、分岐群の場合もレベルを変更する作用素をレベルの偶奇ごとに調べれば良いことが示された。非スーパーカスピダル表現について証明できなかったのは、この場合に Kirillov 模型の核を決定できないからである。
分岐 U(2,1) のニューベクトル理論の代数的部分については、スーパーカスピダル表現に限るものの、期待されていた通りの結果が得られた。非スーパーカスピダル表現については Levi 部分群の表現が十分に分岐している場合しか解決しなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

残念ながら分岐 U(2,1) の非スーパーカスピダル表現については結果が未完成のままである。またニューベクトルのゼータ積分に関連した解析的理論についても十分な結果が得られなかった。当初の予定では今年度ここまで完成させる予定であったため、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

分岐 U(2,1) のニューベクトル理論の完成を目指して、(1) 非スーパーカスピダル表現についての代数的理論 (2) ニューベクトルの解析的理論 について考察する。
(1) については Whittaker 関数の対角への制限の古典的な結果が利用できそうなのでそれを検討する。また一般のサイズのユニタリ群の場合に表現の derivative の理論が関連するので考察を行う。
(2) については現状代数的部分が解決しているスーパーカスピダル表現から考察をはじめることで一般の結果を推測しながら研究を進める。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定より参加する研究集会の数が少なかったため。

次年度使用額の使用計画

今年度の研究成果発表用の旅費、および共同研究者との研究打ち合せ用の旅費として使用する。

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公開日: 2016-06-01  

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