研究実績の概要 |
1.Oliver Goertsches氏(マルブルグ大学)とDirk Toben氏(サンカルロス連邦大学)とのリーマン葉層構造の特性類のAtiyah-Bott-Berline-Vergne型局所化公式についての共同研究に関する論文"Localization of Chern-Simons type invariants of Riemannian foliations"がIsrael Journal of Mathematicsに出版されることが決定した. 2.Gael Meigniez氏(南ブルターニュ大学)との共同研究を行った. 閉多様体M上の極小なリー葉層構造Fであってその各葉が対称空間Xに局所的に計量同型なものについて, 以下の二つの結果を得, 昨年度までの結果を含めてまとめた論文"Rigidity of Lie foliations with locally symmetric leaves"をほぼ完成した. (1)各葉への制限が擬計量同型となるような(M,F)上の自己微分同相写像を各葉への制限が計量同型となるような(M,F)上の自己同相写像によって距離有限で近似できることを示し, 剛性定理の証明を簡略化した. (2)Fの余次元がXの任意の既約成分の計量同型群の次元以上であることを示し, Zimmerの定理を拡張した. 3.Jesus Antonio Alvarez Lopez氏(サンティアゴ=デ=コンポステラ大学)と共同研究を行い, 閉双曲多様体の単位接束上の横断的に等質な葉層構造Fについて, その展開写像がSerreファイブレーションとなることを示した. また, この事実を応用してこの葉層構造のGodbillon-Vey類が0でなければ, 葉の端が2つとなることはないこと, およびそのホロノミー群は測地流の安定葉層構造のホロノミー群と等しいことを証明した.
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