3体問題の特別な場合である平面Sitnikov問題において,有限記号列に対し,それを実現する解の存在を変分法により示した.また,周期的記号列に対しても,対応する解の存在を示した. 3体問題の軌道と記号列との対応を変分法により与える試みはMontgomeryらによりなされていた.しかし,最小点が衝突を持つ可能性を除去することが困難であり,ポテンシャルの次数を変えたり,いくつかの質点の位置を固定するといった設定でなされていた. 本研究では,単純なモデルではあるが,Newton的な引力の3体問題で,記号列との対応を変分法により与えた初めての結果である.
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