研究課題/領域番号 |
26800090
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
劉 雪峰 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50571220)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 固有値評価 / 自己共役微分作用素 / Lehmann-Goerischの定理 / 精度保証付き数値計算 / 有限要素法 |
研究実績の概要 |
1)ラプラス作用素と重調和作用素の固有値評価問題について、有限次元空間(有限要素空間など)への射影と関数の近似誤差の構成的な評価を利用することで、固有値の厳密評価の統一なフレームワークを提案した。実際の応用では、非適合有限要素法を用いて、具体的な評価方法を実現しました。特に、Crouzeix-Raviart補間関数の誤差評価に関わる幾つかの誤差定数について、定数の最適な評価を得ました。該当結果は応用数学分野におけるTOPな雑誌Applied Mathematics and Computation (SCI Impact Factor: 1.6, 2015)に発表されました。
2)Lehmann-Goerisch の定理を実際の問題に応用する時、関数空間の設定には難しいことがあるので、従来の研究ではSpectral-shiftの方法が提案されました。本研究者は特別な有限要素空間を利用することで、既存のSpectral-shiftの方法の代わりに、新たな計算方法を提案して、より精度の良い結果を得ることが可能となる。
3)Lehmann-Goerisch の定理を利用するとき、最適な固有値評価を得るための関数の選び方は従来の研究で未決な問題のですが、本研究者とM. Plumの共同研究で、鞍点理論によって、最適な固有値評価の計算方法を開発した。この結果によると、従来方法ではパラメータの調整が不要となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
元々の予定で平成27年度にチャレンジする課題を平成26年度に既に検討して、幾つかの重要な結果を得たので、当初の計画以上に進展していた。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度ではラプラス作用素と重調和作用素を含めて一般的な理論を検討しました。平成27年度はこれらの理論を重調和作用素に関する具体的固有値問題に応用して、理論の有効性などを検証する予定です。また、研究結果をまとめて、論文を投稿する予定もあります。
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次年度使用額が生じた理由 |
2015年2月当該研究者は新潟大学にて「最適化・数値解析ワークショップ」を主催しましたが、新潟大学の会計のスケージュールによって、招待講演者への謝金は2015年度に払う予定です。
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次年度使用額の使用計画 |
2015年2月当該研究者が新潟大学に主催した「最適化・数値解析ワークショップ」の招待講演者に謝金を払う予定です。
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