太陽系の鉄より重い元素の主な起源は、超新星爆発のような大量に中性子が存在する環境下での元素合成とされている。その途中では、短時間で中性子捕獲とβ崩壊による陽子数増加を繰り返しながら非常に中性子が過剰な原子核が作られている。この研究では中性子過剰核のうち陽子数40(Zr)周辺のβ崩壊の直接測定を行いβ崩壊半減期と関連する原子核の変形を調べた。Zr同位体の励起状態の寿命を決定し変形度の導出に成功し、中性子数64で最も多く変形していることが示された。Mo同位体の回転状態を示す励起状態を新たに発見し変形の詳細について情報を得た。
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