材料損傷検出や生体モニタリングの分野において用いられている適応型の時間-周波数解析の一つである Hilbert-Huang 変換 (HHT) を重力波データ解析に適用するための基本的なソフトウェアの開発・整備をおこなった。特に、中性子星連星合体からの重力波信号の波形とシミュレーションノイズを用いて、状態方程式の理論モデルについて制限を与える手法の検討、および、KAGRAの試験観測データを用いて開発した一連のデータ解析工程の設計からコード開発、統計処理方法などがうまく機能するかの検証をおこなった。これにより、HHT 解析が重力波解析に有効であることを示唆し、さらなる研究継続の必要性を示した。
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