研究課題
大面積化・長時間化の実現を目指した新型多段シフターの試作機において、動作・性能試験のための環境を構築した。そして、実際に動作・性能試験をおこない、駆動再現性1マイクロメートルを切るような良い精度が得られることを実証し、新型多段シフターが実現可能である見通しが得られた。また、更なる軽量化を見据えた改良を施した。これにより、開口面積あたりの重量が従来型多段シフターの5分の1となる飛躍的な軽量化を実現し、気球実験における大展開面積(トータル~10平方メートル)の実現見通しが得られた。エマルションガンマ線望遠鏡による科学観測に向けた気球実験の検討・概念設計を進めた。口径面積10平方メートルで、気球フライト時間1-2日から科学観測を開始できる見通しを得た。新型多段シフターによって、そのような気球実験は実現可能であり、エマルションガンマ線望遠鏡の科学観測気球実験の展望を拓いた。2015年JAXA豪州気球実験におけるフライトデータ解析を進めている。多段シフターにおいては、ミリ秒オーダーに迫る時間分解能を達成し、パルサーの位相分解解析の展望を拓いた。2015年気球実験で得られた経験・実績を基に、ガンマ線収量の拡大を図り、望遠鏡の総合的な性能実証のための、2018年JAXA豪州気球実験が採択された。ニュートリノ反応精密測定やニュートリノ振動異常の精密検証を目指し、J-PARC T60実験を開始し、多段シフターを導入した。2014-2015年にかけておこなった照射実験で得られた技術的な成果をまとめ、PTEPに投稿した。2016年には、スケールアップした照射実験をおこない、126.7日にわたり秒レベルの時間分解能(時間分解数~10の6乗)を実現しつつある。
すべて 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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