平成27年から平成29年まで、スイスのCERNのLHC加速器の重心系エネルギー13 TeVの陽子陽子衝突のデータをATLAS実験で取得した。平成28年までのデータを解析し、ヒッグス粒子がゲージ粒子の1種であるZ粒子2個に崩壊し、さらに4個のレプトンに崩壊する4レプトンチャンネルと呼ばれる崩壊モードで、約60個のヒッグス粒子を観測した。 ヒッグス粒子の生成微分断面積と他の粒子との結合定数を測定し、観測値は、素粒子物理学の標準模型に基づく理論計算の値と誤差の範囲内で一致し、標準模型を超える物理現象は見つからなかった。ヒッグス粒子の質量を測定し、予備的な結果では約0.3%の相対的な精度が得られた。
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