ハイパー核研究の目的として、バリオン間相互作用の解明、中性子星におけるハイペロンの役割の解明が挙げられる。今までにs殻、p殻の構造を中心に研究が行われ、次の段階としてsd殻ハイパー核に対してJPARCのE13実験が行われた。 本研究では、殻模型を用いてΛ19Fのエネルギーレベル構造を理論的に示した。そして、JPARCのE13実験に対応する、高い入射運動量でのΛ19Fの生成断面積を初めて評価した。また、Λ19Fのγ崩壊スキームを詳細に示した。これらの計算結果は、JPARCのE13実験の解析に対する理論的基礎だけでなく、sd殻領域のハイパー核構造を微視的に理解するための基礎となる成果である。
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