研究成果の概要 |
新しい発現機構の可能性から鉄系超伝導が注目を集めている。本研究では鉄系超伝導の発現機構の解明に向けて、空間次元性の異なる物質からのアプローチを基に研究を行った。その結果、一次元梯子型物質AFe2X3 (A = K, Rb, Cs, Ba; X = S, Se, Te)において磁気構造を群論的解析により求め、BaFe2S3に対する圧力印加により世界で初めて鉄系梯子型物質で超伝導状態を誘起することに成功した。また、低次元物質に特徴的な磁気揺らぎの温度依存性や磁気励起を観測し、希釈によって磁気秩序が完全に抑えられることを発見した。
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