研究成果の概要 |
微小試料でも測定が可能な精密比熱装置を開発し、乱れに強い異方的超伝導ギャップを有する新物質の開発及び超伝導対称性の解明を行った。Y5Ir6Sn18の回転磁場中比熱測定から明確な四回対称を示す振動振幅が観測され、異方的な超伝導ギャップの存在を示唆する振る舞いが得られた。またミュオン測定からR5Rh6Sn18(R = Sc, Y, Lu)において時間反転対称性の破れを観測した。超伝導探索を行った結果、SrPd2Sb2などの7つの新超伝導体を発見することに成功した。さらに、精密比熱測定の技術を微小結晶に適用してBiS2系超伝導体の比熱測定を行い、超伝導対称性を比熱測定の観点から初めて明らかにした。
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