近藤半導体では強い電子相関のために、従来、磁気秩序を示す例はなかった。しかしCeRu2Al10では転移温度が約30 Kという異常に高い温度で異常な反強磁性秩序を示す。本研究では、この異常な反強磁性秩序の発現機構の解明を試みるべく、高圧下での電気抵抗測定を行い、秩序消失の臨界圧力が約5 GPaであることを明らかにした。また、関連するRh置換系においても、臨界圧力は殆ど変化したいことを明らかにした。一方、Ho化合物HoFe2Al10では多極子自由度の積極的関与の可能性が強く示唆される新規秩序相が磁場により誘起されることを明らかにした。
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