研究課題
若手研究(B)
ナノメートルサイズ中の超流動ヘリウム4の流れの性質を研究するために、10nm程度の細孔を持つ試料板を振動ワイヤー法により振動させる実験を行った。超流動転移温度以下で、ある速度以上に振動させると振動の共鳴曲線に異常が現れた。この異常は孔の空いていない板を振動させた場合では見られなかったため、細孔中の超流動の流れに異常が起きていることを示している。細孔中の超流動の流れは低速では量子渦糸の熱活性化モデルで説明でき、高速では量子乱流が発生していると考えられる。
低温物理