伊豆・小笠原諸島は、本州に衝突後、一部が本州の下に沈み込んでいると考えられている。本研究では、伊豆半島などの海洋性島弧の沈み込み過程を取り扱うことのできる二次元の数値計算モデルを開発し、系統的にパラメータを変化させながら、多数の計算を行った。その結果、伊豆半島と同じくらいの大きさの島弧では、沈み込むスラブの温度が平均的な値である場合、島弧を構成する大陸地殻物質の20%程度の量が地下300km付近まで、沈み込めることがわかった。また、より小規模な海洋性島弧では、より多くの割合の大陸地殻物質がマントル深部まで沈み込めることが明らかになった。
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