日本の堆積物には様々な起源からもたらされた石英粒子が含まれており、それが日本の堆積物に対する光ルミネッセンス(OSL)年代測定法の適用を困難にしている.本研究は特に適用が困難とされる日本の河川堆積物に最適なOSL年代測定法について検討を行った.研究成果として、堆積物中の石英のfast成分は最初にその起源に依存して生成され、削剥後、熱によって後天的に生成されない可能性が示唆された.また、木曽川沿いの河成段丘堆積物試料からテフラの分析結果と矛盾しないOSL年代値が得られたが、OSL信号特性から年代値を若く見積もっている可能性がある.
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