| 研究課題/領域番号 |
26810013
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| 研究機関 | 香川大学 |
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研究代表者 |
山本 裕子 香川大学, 工学部, その他 (00598039)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 表面増強ラマン散乱 / 表面プラズモン / プラズモニック化学反応 / 銀ナノ粒子 / 強結合 |
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| 研究実績の概要 |
本年度の研究目標は、26年度に構築した単一金属ナノ粒子の局在表面プラズモン共鳴(LSPR)、およびナノ粒子間隙近傍に存在する光反応性分子の表面増強ラマン散乱(SERS)を同時測定するための測定用プラットフォームである顕微分光システムを、スピロピラン等の光反応性分子に適用し、強結合状態を介したプラズモニック化学反応の実証を行うことにあります。
研究目標に従い、本年度は、光反応性分子を用いたプラズモニック化学反応の実証を行いました。使用する光反応性分子については、改めて文献調査を行い、この1年で国際的に急速に注目が集まりつつある光反応性分子4-アミノベンゼンチオール(4-ABT)をモデル分子として選択しました。この分子は、金属ナノ粒子上で可視レーザーを照射するとすみやかに化学反応を起こして二量体化することが既に明らかとなっており、強結合状態を介したプラズモニック化学反応メカニズムの解明に最適です。
申請者は、4-ABT分子を用いて強結合状態の実証を行うために必要な、4-ABT の単分子SERS測定に着手し、成功しました。本成果は世界でも類を見ないユニークかつ重要な成果のため、早急に論文にまとめ出版する予定です。
また昨年末に本実績報告書にて報告した、銀ナノ粒子上での4-ニトロベンゼンチオール分子のLSPR・SERS分光分析については、分析をほぼ終了したため、国内外にて学会発表を行うと共に、追加実験を行いながら論文化を進めております。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は26年度に構築した単一金属ナノ粒子LSPR・SERS同時測定用顕微分光システムを光反応性分子に適用し、強結合状態を介したプラズモニック化学反応の実証を行うことが目標でした。上記の通り、新たに時流に沿う形で選択した光反応性分子4-ABTを用いて、強結合状態の実験的実証に不可欠な4-ABTの単分子測定に成功しました。そのため、本研究はおおむね順調に進展しております。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度に成功した光反応性分子4-ABT単分子SERS測定技術を元に、強結合を介した4-ABT分子のプラズモニック光化学反応メカニズム解明につなげていきます。まずは様々な銀ナノ粒子凝集体の中から、顕微鏡下および電子顕微鏡を用いて銀ナノ粒子二量体のみを選択的にLSPR・SERS測定する手法を確立します。続いて測定したLSPRを分析し、分子-プラズモン間の強結合の存在を実証すると共に、SERSスペクトルを用いて光化学反応の反応生成物を同定し、強結合との関連性を明らかにします。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
保留
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| 次年度使用額の使用計画 |
保留
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