オルトフェニレン架橋環状オリゴピロールを前駆体として、"fold-in"型酸化的縮環反応によりテトラベンゾテトラアザ[8]サーキュレンの合成を達成した。X線構造解析の結果、この化合物は中央部のCOT由来の反芳香族性の寄与が殆どないことがわかった。また、鋭い吸収帯と青色発光を示し、外周部の窒素原子を段階的にアルキル化することで光物性のチューニングが可能であることもわかった。 同手法を用いて、環状トリピロールからトリアザスマネンの合成を検討したが、部分的に縮環した化合物が得られるのみであった。一方、環状ヘキサピロールからは部分的に縮環したクローズドヘリセン構造が選択的かつ高収率で得られた。
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