研究課題
若手研究(B)
本研究では、マンガンサレン錯体とジカルボン酸を用いて、SCMを部分構造に有する二次元集積体C4及びC4'を合成した。交流磁化率測定から、錯体C4とC4’はともに一次元の磁気相関に起因する遅い磁化緩和を示すが、錯体C4’の磁化緩和は、ブタジエニルリンカーの非共役系を通した鎖間相互作用の影響で磁気相転移を示し、これが磁化緩和時間に直接影響を与えることがわかった。上述の様に、本研究において、バルク磁性とナノ磁性の融合を実現し、さらにバルク磁性がナノ磁性に与える影響を直接観測することに成功した。
錯体化学