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2016 年度 実績報告書

塩包接法により水酸化物イオンを導入した配位高分子を用いた高イオン伝導性の発現

研究課題

研究課題/領域番号 26810037
研究機関九州大学

研究代表者

貞清 正彰  九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 助教 (40635885)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード配位高分子 / 配位子交換反応 / 水酸化物イオン
研究実績の概要

本研究は、耐塩基性配位高分子内に水酸化物イオンをイオン伝導キャリアとして包摂し、水酸化物イオンの伝導経路を最適化することによって、高いイオン伝導性を有する新規配位高分子を創製し、それらの構造と伝導特性を明らかにすることを目的とする。平成28年度は、水酸化物イオンを配位高分子内に導入するため、配位子交換反応を用いることにより、耐塩基性配位高分子であるZIF-8の側鎖に、ジメチルアミノ基を有する新規配位高分子の合成に成功した。核磁気共鳴スペクトル測定より、最大で20%程度の配位子の側鎖に、ジメチルアミノ基が導入されていることが確認された。放射光X線回折測定を用いたRietveld解析によりその骨格および細孔内の構造を明らかにすることに成功した。また、窒素吸着等温線測定により、試料の多孔性が保持されていることを確認した。アミノ基と水分子の反応により、細孔内に水酸化物イオンが生じていることが予想されたため、加湿下でイオン伝導度測定を行った。いずれの試料においても、相対湿度90%程度の高湿度においても顕著なイオン伝導は見られなかった。これは、ZIF-8の疎水性によって、細孔内への水分子の吸着が抑制されたためであると考えられた。今後は、親水性母骨格を用いることにより、水分子の細孔内への吸着と水酸化物イオンの発生が同時に起こる系を構築することにより、高いイオン伝導性を有する塩基包摂配位高分子の作製が可能になるのではないかと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Introduction of an Amino Group on Zeolitic Imidazolate Framework through a Ligand Exchange Reaction2017

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Sadakiyo, Takahiro Kuramoto, Kenichi Kato, Miho Yamauchi
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1246/cl.170323

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Poly[tris{m-2-[(dimethylamino)methyl]imidazolato-k3N1,N2:N3}(nitrato-kO)dizinc(II)]2016

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Kuramoto, Masaaki Sadakiyo, Miho Yamauchi
    • 雑誌名

      IUCrData

      巻: 1 ページ: x161626

    • DOI

      org/10.1107/S2414314616016266

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 配位子交換反応により塩基性部位を導入された新規配位高分子の合成2016

    • 著者名/発表者名
      倉本尭弘、貞清正彰、加藤健一、山内美穂
    • 学会等名
      錯体化学会第66会討論会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      2016-09-11

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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