目的タンパク質を得る方法として汎用される大腸菌を宿主としたタンパク質発現において、高い割合で生じるタンパク質凝集体をターゲットとし、水和イオン液体を用いた再生の検討を行った。特性の異なる水和イオン液体を用いて凝集体の溶解性について検討を行った結果、コリニウムカチオンとリン酸二水素アニオンからなるイオンの組み合わせの水和イオン液体がタンパク質凝集体を溶解することが示された。また、1イオンペアに対して、4分子程度の水が存在するよう水和イオン液体を調整した場合に、溶解したタンパク質凝集体は天然状態と同様のフォールディング状態を形成していることが示された。
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