合成が困難なラダーポリマーの基礎研究や機能開拓は今なお高分子科学における未開拓の領域として残されている。本研究では(1)ラダーポリマーのアニオン交換膜としての応用と、(2)フレキシブルにコンフォメーション変化を起こす新規ラダーポリマーの開発を行った。(1)では、剛直なラダーポリマーをアニオン交換膜の基盤物質として用いることにより、膜にミクロ多孔性が付与され良好なアニオン伝導度を実現できることを見出した。(2)では、Troeger's base骨格を有するラダーポリマーに対する高分子反応により柔軟性という新しい構造特性を持つラダーポリマーを簡便に合成する手法を見出した。
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