DNAの特異的な塩基認識能や環境応答性を活用して、薬剤、センサー等を構築するDNAナノテクノロジーが加速している。本研究では、ナノテクノロジー分野で活用されている水和イオン液体中の“超高塩濃度環境”および細胞内の細胞小器官などで混み合った環境を模倣した“超クラウディング環境”などの極限環境下におけるDNA構造安定性を定量的に解析した。その結果、DNAの溝部位へのカチオンの結合により通常な水溶液では形成できないような構造も極限環境下では形成可能であることが示された。さらにこの相互作用を活用し、従来法より標的鎖の誤認識を10000倍低減した三重鎖型DNAセンサー等のDNA材料を構築できた。
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