本研究では、有機-無機配位結合型界面を有するハイブリッド型光電変換システムの構築により、一光子レベルで光をセンシングし電気エネルギーに変換する高感度光センシング技術の確立を目指したのものである。これまでに、無機半導体の多孔膜表面に有機分子を配位結合させ、電荷移動型錯体を形成させることで、高感度・高密度な光捕集機能と光電変換機能を促すことに成功している。 27年度は、界面で形成する錯体として、発光性希土類錯体を導入した。本素子では、希土類錯体の示す輝度の高い可視領域の発光を利用することで、紫外光領域における光電変換機能が著しく増大することが明らかとなった。また、ユウロピウムイオンの酸化還元特性を組み込むことで、蓄電特性も観測された。本成果は、現在論文投稿中である。
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