研究課題
1-1. カルバゾールやチオフェンなどの芳香族化合物をモデルにアルコールに可溶な置換基の導入条件の検討を行った。アルキル鎖等の置換基群を導入可能な反応条件について知見を得た。2-1. 次に酸素を駆動力として構造変換可能な化合物群の開発を行った。具体的にはインディゴの還元体ロイコインディゴが酸素によりインディゴに変換されることに注目した。まず有機溶媒への向上のためインディゴに置換基の導入を行い、有機溶媒への溶解性の評価を行った。検討の結果5位にノルマルアルキル鎖を導入すると溶解性が大幅に向上し、ブチル基のときに溶解度が未置換インディゴに比べて大幅に向上し、期待どおりアルコールに溶解することを見いだした。2-2. アルキル置換インディゴがアルキル置換ロイコインディゴへ定量的に変換可能であることを見いだした。さらに薄膜状態で酸素に暴露するとインディゴへ変換可能な条件を見いだし、デバイス展開のための重要な知見を得た。3. アルキル置換インディゴの単結晶を作成し、その結晶構造を明らかにした。未置換インディゴにくらべアルキル置換インディゴはより電荷を伝えやすいface-to-face構造をしており、電荷応答型センサーのデバイス作成時に有効な構造をしているという重要な知見を得た。4.上記知見から、アルキル置換ロイコインディゴのエタノール溶液から作成したインディゴ用いて電極を作成した。この電極を用いて可視光応答能を調べたところ、可視光を駆動力として電流が流れることを確認した。これは今後、ロイコインディゴが酸素でインディゴへ変換することを利用した、酸素ー光応答型センサーの開発が可能であることを示している。しかしながら電極の構造や酸素濃度、光の強度の応答限界条件など、センサー能の条件検討と開発が今後の検討課題である。予期せぬ成果として、光電極を作成する条件を用いて光触媒への展開が可能であった。
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