本研究では、層状化合物や多孔体に代表されるホスト-ゲスト系化合物のナノ構造制御とそれに伴う物性変化を検討し、いくつかの新材料を開発した。特に、三脚型配位子と呼ばれる有機分子が層状水酸化物と安定な結合を作ることを見いだし、層状複水酸化物ナノ粒子を用いた高速吸着、高活性固体塩基触媒、構成元素と表面官能基を自在制御可能な新規ナノシート材料を開発した。また、シリカナノ粒子を自己組織化させるアプローチにより、従来法では実現困難なナノ空間の超格子構造を有する多孔体や、骨格が単結晶石英からなる多孔体を開発した。これらの材料は、触媒やエネルギー貯蔵、環境浄化(分離、吸着)に有用であると期待される。
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