本研究では,代表的な難削材であるインコネル718の高速・高能率切削加工の実現を目的に,“工具の表面構造”に着目した新たなCBN工具の開発を試みた.そして,インコネル718切削加工時のCBN工具の摩耗メカニズムの解明を図り,工具の断面観察を行うことによって,低速・高速切削速度域における摩耗進行プロセスの可視化を行った.さらに,明確化したメカニズムに基づき新たなCBN工具の開発・評価を行ったところ,CBN工具の表面性状・構造を最適化することによって,インコネル718の高速・高能率加工を実現するCBN工具が実現する可能性が示された.
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