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2014 年度 実施状況報告書

二燃料成層混合気の状態と着火燃焼過程の相関解明および燃料噴霧を活用したその最適化

研究課題

研究課題/領域番号 26820066
研究機関金沢工業大学

研究代表者

小橋 好充  金沢工業大学, 工学部, 講師 (80469072)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード圧縮着火機関 / 燃料 / 着火 / 燃焼
研究実績の概要

初年度は,着火性が異なる二燃料の成層混合気を利用する熱機関において,燃焼室内に分布する混合気の状態と燃料組成の影響を着火燃焼過程と関連付けることを目的として,以下の研究を遂行した.
①燃焼室に均一に分布する燃料の組成を変えた(オクタン価にして80~119の範囲)
②①のもと,高着火性成分の噴射時期と燃料供給量割合を変えて,混合気の状態を変化させた
この研究は,単気筒の実機関,それを可視化観察可能なように改造した急速圧縮膨張装置,ならびに詳細な化学反応を考慮した数値解析を駆使して実行された.ガソリンのような着火性の低い燃料は,予混合気として燃焼室内に広く分布させた.一方,着火性の高い燃料(軽油)は機関の圧縮行程後期に燃焼室内へ直接噴射した.
その結果,着火性が異なる二燃料を使用する成層自着火燃焼においても,予混合気の着火性はバルクの着火・燃焼過程に多大な影響を及ぼすこと,特にその着火性が高いほど燃焼位相が早くなるとともに,バルクの燃焼速度が急峻となることを解明した.また,その現象は実機関を用いた指圧解析のみならず,可視化観察装置による燃焼過程の発光像観察および詳細化学反応動力学を考慮した数値解析によっても再現され,より詳細な原因究明が可能であった.
さらに,②のように混合気の状態を変更した結果,高着火性成分が燃焼室内に広く分布する条件において,予め混合された低着火性成分の影響を受けやすくなるものの,その量,混合の程度によって燃焼速度と熱効率の最適化が図れることを明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

【研究実績の概要】のように,着火性の異なる二燃料を使用した基礎的実験データの取得とその現象解明は概ね完了した.当初の予定通り,初年度にこれが完了したことから,概ね順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

次のステップは,上で得られた知見と燃料噴霧の特性を活用して,新しい燃焼制御の方向性を探るとともにその有効性を検証することである.
これまではガソリン系低着火性燃料を予混合気として用いてきたが,これが未燃成分の排出源となり,熱効率低下の要因となることが示唆された.そこで,今後は,ガソリン系低着火性燃料をも直接噴射して,二燃料両方の直接噴射方式による着火・燃焼制御性を確認するとともに,その噴霧特性を活用する最適化法を考案する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 加藤・小橋研究室のホームページ

    • URL

      http://www2.kanazawa-it.ac.jp/motore/

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公開日: 2016-06-01  

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