イオン性クラスレートハイドレートは常温近傍でも生成する結晶固体であり、メタンや二酸化炭素などのガスを包蔵するため、空調技術およびガス分離技術への応用が期待されている。本研究ではこれらの機能的性質を制御すべく、生成するために必要となるイオン性ゲスト物質をカルボキシ酸等の様々なアニオンによりデザインした。生成したハイドレートについて、融点や生成分解熱などの熱力学性質測定および結晶構造解析によるガス包蔵特性の解析を行った。以上により、工学利用に向けたイオン性クラスレートハイドレートのガス分離特性および熱力学性質の制御に関わる知見を得た。
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