本研究では,電力利用者・再生可能エネルギー電源導入希望者・配電ネットワーク管理者のそれぞれのニーズに対して,公平な視点で電力流通を制御するための新しい最適化技術の開発を行った.平成26年度の成果を元に,平成27年度は,再生可能エネルギー電源を組み込んだ配電ネットワーク形状最適化技術の開発,計算機シミュレーションによる検証を行った.具体的には,取り扱う問題ならびに従来技術を応募者の有する技術によって解析し,この解析結果を踏まえて新しい形状最適化技術を開発すると共に,再生可能エネルギー導入拡大に係る社会ニーズを反映したシナリオを作成し,将来の配電ネットワークを想定した多様なシミュレーションを通して次世代配電ネットワークの形状制御の在り方を検討した. これらの研究成果の一部を,The International Conference on Electrical Engineering 2015 (HongKong),平成27年 電気学会 電力・エネルギー部門大会(名古屋),平成27年 電気関係学会北陸支部連合大会(金沢),平成27年 電気学会 電力技術・電力系統技術合同研究会(仙台),18th International Conference on Intelligent System Applications to Power Systems (Portugal)にて発表した.また,Journal of International Council on Electrical Engineering,電気学会論文誌Cへの掲載が決定した.さらに,John Wiley & Sonsからの依頼で,研究成果の一部をHandbook of Smart Grid Developmentにて紹介することとなった.
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