MRIやNMRなど高磁場下で使用する超伝導電磁石の高性能化には高温超伝導コイルの実用化が不可欠である。しかし、高磁場中で高電流密度を実現するためには、発生する電磁応力(磁束密度と電流密度の積に比例)に耐えられるように超伝導磁石の機械強度を高めることが必要であり、コイル化技術において最も重要な課題の一つとなっている。本研究は、YOROIコイル構造について実験と数値解析の両面からその補強性能を評価し、目標である機械強度1.2GPa(従来設計の2倍)、コイル電流密度200A/mm2(従来設計の2倍)を満足する高温超伝導コイルの設計に成功し、設計のためのYOROIコイル構造のツール開発を達成した。
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