本研究の目的は、次世代の超高密度磁気記録媒体用の記録層の材料開発にある。具体的には熱アシスト型記録方式に対応した巨大な一軸結晶磁気異方性 (Ku) を有するCoPtRhがコラム状の柱状組織を形成したグラニュラ構造を有する媒体の実現を目指す。研究の結果、CoPtRhのKu増大のためには、CoPt基合金の平均化電子数を9以下としつつ300℃の基板加熱成膜を行うことが有効と判明した。また、グラニュラ構造の作製においては、低融点及び高融点の酸化物を混合させた複合酸化物を非磁性粒界として用いることで、Kuの低下を抑制しつつコラム状のグラニュラ組織を作製できることを見出した。
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