研究課題
最終年度は、これまでの2年間の研究成果を踏まえ、3つの項目に関する研究を行った。1点目の研究は、これまでに設計した対数周期ダイポール素子から成るリフレクトアレーの動作メカニズムの解明とおよびその性能の定量的な評価である。対数周期ダイポール素子の電流分布と素子の広帯域性との関連を数値的に明らかにし、3Dプリンタを用いてリフレクトアレーを試作した。試作したリフレクトアレーの特性を電波無響室内における実験で明らかにし、その広帯域な散乱特性を実証した。これらの結果は、米国電気学会の論文誌IEEE Antennas and Wireless Propagation Lettersに2編の論文として投稿され、採録された。2点目の研究は、リフレクトアレーの設計に用いる電磁界数値解析法の高速化である。行列方程式を構築する際に必要な計算時間を短縮するため、新たな数値補間法を提案し、その数値計算時間を1/100程度に短縮した。また、この研究成果は、米国電気学会の論文誌IEEE Antennas and Propagation Lettersに1編の論文として、また同会の国際会議IEEE AP-Sに査読付き発表論文1件としてそれぞれ投稿され、いずれも採録された。また、得られた行列方程式を高速に解くための方法に関する研究も引き続き行い、得られた成果を論文誌IEICE Communications Expressに査読付き論文として1件、国際会議IEEE AP-Sに査読付き発表論文として1件、それぞれ投稿し、いずれも採録された。3点目の研究は、ミリ波帯におけるビーム走査技術に関する研究である。機械的にビーム走査を行うアンテナに関する研究を行い、その設計法と試作法を確立し、提案アンテナのビーム走査性能を実験的に明らかにした。得られた成果は国内の学会で発表された。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)
IEEE Antennas and Wireless Propag. Lett.
巻: vol.16 ページ: 740-743
10.1109/LAWP.2016.2601244
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1109/LAWP.2016.2619483
10.1109/LAWP.2016.2633305
IEICE Commun. Express
巻: vol. 5, no. 9 ページ: 341-346
10.1587/comex.2016XBL0116