1.位相同期多波長光源の使用による波長チャネル間クロストーク劣化の抑圧:線幅100 kHzの個別光源を用いた場合,位相同期多波長光源を用いた場合について10 Gbaud 16QAMインターリーブ信号のWDM伝送シミュレーションを行い比較した.位相同期多波長光源を用いた場合は,個別光源を用いた場合に比べて波長チャネル間クロストーク劣化が小さくなる事を明らかにした.
2.適応信号処理アルゴリズムの採用による伝送劣化補償:インターリーブ方式の特徴である低消費電力,低遅延性を生かすため,ディジタル処理を用いずにアナログ的にインターリーブ信号の波長分散耐性の改善法を検討する事とした.インターリーブ方式の波長分散耐性向上に参照光振幅拡大法を提案し,10 Gbaud 16QAMインターリーブ信号伝送において,従来と比較して分散耐性を1.5倍程度改善できる可能性を数値的に明らかにした.
3.インターリーブ信号の波長分割多重伝送の検討: 位相同期多波長光源を適用した10 Gbaud 16QAMインターリーブ信号の33波WDM伝送シミュレーションを行い,分散補償モジュールの適用により総容量1.32 Tbit/sを50 km伝送が可能な事がわかった.40 Gbit/s 16QAMインターリーブ信号の33波WDM伝送の可能性が示された事で,1テラビットを超える光アクセス網の実現可能性を見出す事ができた.
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