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2015 年度 実績報告書

ASR補修効果の迅速評価法の構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26820178
研究機関九州大学

研究代表者

佐川 康貴  九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10325508)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードアルカリシリカ反応 / 補修 / 加速試験 / CPT / 表面含浸材
研究実績の概要

今年度は,新技術に関わる情報の共有及び提供を目的として活用されているデータベースである,新技術情報提供システム(New Technology Information System: NETIS)を利用し,コンクリート構造物の補修工法のうち表面含浸工法として登録されている技術について調査した。その結果,表面含浸工法として34の技術が登録されており,そのうち半数がアルカリシリカ反応(ASR)に対して効果があると申請されていることが明らかとなった。しかしながら,ASR抑制効果は,表面含浸材によりコンクリートへの水分供給が抑制されることによるものと推察され,ASRの反応自体を抑制することを直接的に示した材料や工法は認められなかった。
昨年度に開発した工法(アルカリ溶脱と水分供給を制御した試験方法:AW-CPT法)については,急速膨張性の骨材の場合に養生温度を高くし過ぎるとASRゲルの塑性変化や溶出が生じ,実際の膨張ポテンシャルよりも低い膨張量が測定される可能性があることを実験的に示した。
表面含浸材(固形油脂をベースとし変成シリコンを混合したもの)のASR抑制効果を明らかにするため,本材料を塗布したコンクリートのASR加速試験を行った結果,表面含浸材を塗布した場合の方が無塗布の場合よりも膨張量が大きくなる現象が認められた。これは,塗布によりコンクリート内部の水分の蒸発を阻害したことが一因であると考えられ,加速試験開始時,および試験中におけるコンクリートの含水率についてさらなる検討が必要であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Effect on Expansion of Wrapping Concrete Prisms with Cloth Saturated with Alkali Hydroxide2015

    • 著者名/発表者名
      Yasutaka SAGAWA, Kazuo YAMADA, Shoichi OGAWA, Yuichiro KAWABATA, Masahiro OSAKO
    • 雑誌名

      Proceeding of 27th Biennial National Conference of the Concrete Institute of Australia in conjunction with the 69th RILEM Week

      巻: 1 ページ: 822-831

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ペシマム現象を示す骨材を用いたコンクリートブロックの4.4年までの暴露試験結果2016

    • 著者名/発表者名
      田中 暁大・佐川 康貴・山田 一夫・小川 彰一
    • 学会等名
      土木学会西部支部平成27年度研究発表会
    • 発表場所
      九州産業大学
    • 年月日
      2016-03-06 – 2016-03-06

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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