宮城県名取川流域を対象に構築されている分布型流出・水温モデルを用いて,水理変数と水温変数を計算し,それらを説明変数とする底生無脊椎動物41分類群の生息場適性モデルを構築した.構築された適性モデルから健全度の指標である分類群数,種多様性,平均スコア,B-IBI(Benthic-Index of Biotic Integrity)を流域規模で推定した.分類群数については各分類群に特異的な生息適性値のカットオフ値を定義し,在/不在判定を行うことで計算した.この予測値は観測値と比較すると有意な正の相関(P<0.05)を示すことが分かり,流域の分類群数予測が可能となったと言える.
|