本研究は多数存在する気候シナリオを類型化することにより、効率的に水関連分野における気候変動影響評価の不確実性を定量化することを試みた。研究期間の前半において降水量に注目して将来気候シナリオを類型化することにより、多数の将来気候シナリオの中から傾向を明らかにすることに取り組んだ。研究期間の後半では、それらを大規模アンサンブルデータ実験結果に適用し、全球および日本域の2つの空間領域において、気候変化の不確実性を踏まえた上で、水分野で重要な極端な現象(洪水や渇水)の適切な予測を行うための技術開発ならびに、それらを用いた将来評価を行った。
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