本研究では、人工下水を処理するDHSリアクターの担体に対して、5-20℃の温度条件で酸素利用速度(OUR)試験を実施した。その結果、OUR値は試験温度の低下に伴い低値を示すが、有機物酸化および硝化活性は失われず保持し、低温域においてDHSリアクターを適用するためには、常温域計画時の4倍程度の有効容積が必要であった。また、有機物除去と部分硝化を可能とする制御方法を検討するために、高窒素濃度のメタン発酵脱水ろ液をいくつかの流入方式でDHSリアクターに供給した。その結果、DHSリアクターは、pH低下を防ぎながらステップ供給することで、アンモニア態窒素の90%程度を亜硝酸態窒素に部分硝化し蓄積できた。
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