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2016 年度 実績報告書

デジタルPCRを用いた水中ノロウイルスの遺伝子型別定量手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26820222
研究機関京都大学

研究代表者

端 昭彦  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD) (70726306)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード水環境 / ノロウイルス / Real-time PCR / デジタルPCR
研究実績の概要

前年度までに,環境試料中のノロウイルスの遺伝子配列を解析し,特に検出頻度の高かったGII.3及びGII.17型について390ベース程度の配列を基にプラスミドDNAを作成した.
本年度はデータベース上のノロウイルスの遺伝子配列について,各遺伝子型をカバーするよう,750配列程度を取得し,GII.3型,GII.17型及び長期に渡り重篤な胃腸炎症状を多数引き起こしているGII.4型のそれぞれに特異的なTaqManプローブを設計した.さらに,プラスミドDNA及び設計したTaqManプローブを用い,各遺伝子型のノロウイルスについて,デジタルPCRによる定量タイピング手法を検討した.
デジタルPCRによる定量タイピングにおいては,TaqManプローブとして,遺伝子群 (GII) を網羅的に検出可能なもの (網羅的プローブ) と遺伝子型に特異的なもの (特異プローブ) を同時に用いた.両プローブはそれぞれ異なる蛍光色素で標識し,判別可能とした.デジタルPCRにおいて,遺伝子増幅条件の最適化を試みた結果,プラスミドDNAが高濃度 (10,000 copies程度以上) 存在する場合には網羅プローブ,特異プローブの両者ともに,期待値通りの測定値が得られた.一方で,低濃度域では測定値と期待値に差異が生じた.さらに,遺伝子を添加しないネガティブコントロール系において偽陽性が生じた.なお,本検出系をReal-time PCRに供した場合は,10 copies/reaction程度の低濃度域においても期待値通りの結果が得られた.これらより,本研究で設計した遺伝子検出系はデジタルPCRによる低濃度ウイルスの検出には適さないことが示唆された.今後はさらなる検出系の最適化を試み,測定感度の向上を試みる必要がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Two-year monthly study on viruses in lake water polluted by wastewater effluents2017

    • 著者名/発表者名
      A. Hata, Y. SHirasaka, M. Ihara, N. Yamashita, H. Tanaka
    • 学会等名
      19th International Symposium on Health-Related Water Microbiology
    • 発表場所
      アメリカ
    • 年月日
      2017-05-15 – 2017-05-19
    • 国際学会
  • [学会発表] ILLUMINA-TING THE PREVALENCE OF GENETICALLY DIVERSE ASTROVIRUSES, INCLUDING NOVEL MLB- AND VA-CLADES, IN ENVIRONMENTAL WATER SAMPLES2016

    • 著者名/発表者名
      A. Hata, M. Kitajima, M. Ihara, C.P. Gerba, H. Tanaka
    • 学会等名
      5th Food and Environmental Virology Conference
    • 発表場所
      日本
    • 年月日
      2016-09-15 – 2016-09-17
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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