研究実績の概要 |
本研究は,軽量高強度な繊維強化樹脂材と鋼材を用いたハイブリッド構造のボルト接合部に関して,長期の経過観察を基とした構造実験と数値解析を通して,ボルトの張力導入に伴う応力分布と,経年変化の定量的評価手法を明らかとし,設計法の構築を目的としている。 本年度は,実験的内容として上記接合について,径12mmの高力ボルトを用いたボルト接合部を対象とした経年観察を行った。これまでにM16, M20で分析してきた結果を基に提案した,ボルト長老の低下傾向に関する予測式が,M12でも適用でき,経年によるボルト軸力の低下傾向を把握できることを示した。 以上より,一般に入手可能な断面の大きさの範囲での連続引抜成形法により成形された繊維強化樹脂材を接合するために適切と考えられるM12, M16, M20ボルトに対するボルト張力経時変化の傾向が捉えられ,予測可能であるといえる。
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